正義からも抜ける - ピアノの樹〜自分の力を思い出す〜

朝ドラ『虎に翼』は女性初の弁護士・判事・裁判所所長になった三淵嘉子さんをモデルとしたもの。
三淵さんに関してのお話はこちらが参考になります。
www.meiji.ac.jp

先週は裁判を見ながら女性の権利についての話も出ており、権利濫用についても裁判官が触れていました。
特に12日(金)の話は、女性の集合的無意識にある「女性は虐げられている」という怒りと諦めも見え、更に登場人物それぞれの境遇によるフィルターも見えてきました。

じゃあ集合的無意識を変えればいいのか？というとそれでは解決しません。
集合的無意識を変えようとする行為は争いになるだけなんです。
何故かというと、女性の中にも無意識にそういう集合的無意識があった方がいいと感じている人たちがいるから。
12日の虎に翼でいえば、母親世代と子供たちの世代や、女性を売りにする仕事をしている人とそれに対し憤りを感じている人という対比が出ていましたが、そういう感じで今ある集合的無意識に窮屈さを感じている人と何とも思わず過ごしている層とその集合的無意識を心地よく思う層は必ず存在します。
どんな考え・概念であれ全ての人が同意・否定するものは存在しません。
極端な例を挙げれば人を傷つけてもいいという考えを持っている人たちだっているからです。

そもそもね、正義はいい意味合いで使われることが多いけども、漢字の成り立ちを知るといい意味には感じなくなります。
『義』の意味なのですが

会意形声。羊と、我(ガ)→(ギ)（のこぎりの象形）とから成り、神前で犠牲の羊をのこぎりで切ることから、敬虔(けいけん)な気持ちを表し、ひいて、「みち」「ただしい」意に用いる。
(出典『角川新字源改訂新版』（ＫＡＤＯＫＡＷＡ）)
義 | 漢字一字 | 漢字ペディア

生贄を捧げているような、何かに従う意味合いですね。
確かに正義が悪を倒すときは多数の犠牲者が出ることも多く、ある意味ではそうなのかもしれません。

しかも正義の裏にあるものって清々しいものや楽しいものではなく怒りや憎しみのようなドロドロした気持ちなのだと思いますから、争うことをしないとしてもドロドロしたものを原動力にするものはいいものではないです。
蝕まれてしまいますから。
「私の方が正しい！」という気持ちは上下関係も生まれますし、結局自分以外の誰かが悪者にして否定する行為となってしまいます。

それに既存のものの破壊にあたるような“今あるものを変える“をしてしまえば、当然反発も食らいます。
自分がやられらたら嫌なことを他者にしないという観点でもそうですが、この世のルールとして“自分のことしか変えられない“というのもあります。
だから他者も社会も集合的無意識さえも変えるという意識をやめて、自分が心地いいよう過ごすというくらいの軽い気持ちの方がいいんです。

以前も触れたように自分以外の何かを変えるというのは支配の力が働くこともあるので、変えるという気持ちは持たない方がいいのかもしれませんね。

勿論今日の話は“嫌なことに対してNoを言ってはいけない“というわけではありません。
反対すべき時は反対していいです。
ただ、伝え方を相手を負かすような言い方にならないように気をつけたり、無意識下でやっつける気持ちにならないことが大切です。

そして、新しい集合的無意識を作るくらいの気持ちでいるといいです。
既存のものを変えるより新たなものを作った方が心地よく傷つく人も少ないはずです。
(敢えてゼロとは言いません)
勿論軽やかな集合的無意識はもうあるので、そちらを選ぶと決めても大丈夫ですし、その後また新しい集合的無意識を作っても大丈夫です。

2023年の冬至からの3ヶ月間は“正義って何？“を考えるきっかけになりやすい星の配置でもありました。
hiro-pianotree.hatenadiary.com
そこで正義の幻想から抜けた人、前から抜けた人は軽やかに生きていると思います。
気づいたら抜けて、軽やかに生きればいいだけなんです。
それはいつだって始められます。

クリアランスメソッドの有料講座を受け始めた際に動画を見ていただけで疲れが取れていくことがありましたし、明里さんの話すことを聞いているだけでもパラダイムシフトが起きていくのがわかりました。
明里さんは教えてはくれますが、私たち受講生を変えようとは思っていません。
そして教える時も私たちを安心させるようしてくれます。
だから私も楽しんでワークをやっているうちに癒しを終えたのだと思います。

癒しを終えたことで、自分が過ごす世界を変えることって人や世の中を変えることじゃないって気付けました。
人や世の中がどうであれ、自分次第だなぁと思います。

自分次第で楽しく生きられる。
それを思い出させてくれ、そう生きられるようにさせてくれたクリアランスメソッドに感謝です。